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MKPエンジニアリング合同会社

目から鱗のエンジニアリング《No.4》エリパのよいコジェネレーション

エリパのよいコジェネレーション

エリパというのは、Area Performance のことを示す言葉としてコスパ(Cost Performance)、タイパ(Time Performance)と同様に考えて、そこのエリアで効率的という意味で使えるかなと思っています。
場所の効率を示すスぺパ(Space Performance)という言葉もありますが、エネルギー(電気・熱など)を発生する設備としてはスペースよりエリアの方がピンとくるという感じです。

【太陽光発電とコジェネレーションの比較】

一般的に言われている太陽光発電のメリットは、環境に貢献(CO2 を排出しないクリーンエネルギー)という点にあります。
しかし、最近のメガソーラー問題では以下のようなデメリットが見受けられる。

  1. 自然災害リスク:森林伐採や造成地により地盤が弱まり土砂崩れ・洪水の恐れ
  2. 生態系・景観への悪影響
  3. 遊休地への設置から需要地域への送電ロスがある
  4. 天候に大きく影響され、電気が必要な時にタイムリーな発電を期待できない
    稼働率平均は約 12~14%と低い
  5. 蓄電池を設けて電気を貯めておくことも可能だが、設備費が割高となる

特徴として、1MW あたりの面積は 1.5~2.5ha が必要である。
他方、コジェネレーションは化石燃料を使用する点で CO2 の排出という環境への影響を及ぼすが、太陽光発電に比べ以下のメリットがあげられる。

  1. 電気が必要な時に必要量を供給できる
  2. 電気と熱の両方を需要地に近い場所に設置することで、送電ロスが少なく、有効に利用することが可能
  3. 振動、騒音、環境値(NOxなど)、排水などに対して対処方法が確立している

大型のガスエンジン発電の配置を添付(*)に示すが、これは 5.5MW x 28 台のプラントで面積としては 1.8ha 程であり、上述の太陽光発電と比較すると、同面積で150 倍の出力である。
斯様なことからも主題のコジェネレーションはエリパが非常に良いと言える。

(*)この配置図は受注間近までいった案件だが実現はならなかった。
配置的に中央に制御室・電気室があり、4 方向にエンジンを並べたことでオペレーション上有効なものであり、よい配置と考えたが残念だった。

【コジェネレーションの将来性】

ガスエンジンやガスタービンなどの火力発電は再エネと比較されて、CO2 を排出することで評価は低く感じられるが、将来性を考えるに以下のような展望が窺える。

  1. 燃料として LNG の他に水素(H2)やアンモニア(NH3)を使用
    現在はガスエンジン・ガスタービンの燃料として LNG に対して30%までの混焼運転の確認はできており、今後は専焼運転に移行してCO2 排出をゼロとすることも可能となり、現状評価を覆すことができる。ただし、現状のガスエンジン・ガスタービンの部品に対する水素脆性やアンモニア耐性の問題を解決することが必要である。
  2. メタネーションにより合成メタンの生成が可能となり、現状のガスエンジン・ガスタービンにそのまま有効に利用できる。

【CN(カーボンニュートラル)実現の CGS(Co-Generation System)】

最近の上述の技術などを上手く組み合わせてより近未来的なシステムとして以下のようなものを提案します。

  1. ベースは現状の LNG 焚きのガスエンジンコジェネレーション
    ガスタービンコジェネレーションにも適用可能
  2. メタネーション技術を使って合成メタン(CH4)を生成し、現状の LNG ラインへ供給する
  3. メタネーションの基となる水素(H2)は、ハンドリングが容易なアンモニア(NH3)を海外より調達し、NH3 クラッキングにより生成する
  4.  クラッキングに必要な熱源はガスエンジンの排ガス(温度は 400℃レベル)を利用する
  5. 更にメタネーションに必要な二酸化炭素(CO2)はガスエンジンの排ガス中にある CO2 を分離回収技術により取り出す
  6. この CO2 分離回収技術(化学吸収式)にガスエンジンコジェネで発生する蒸気や温水を熱源として利用する
  7. 以上の関連設備をコジェネ設備と同じエリアに設置し、各気体(H2, CO2,CH4)の輸送する手間を省き、カーボンニュートラルなコジェネレーションを実現できると考える(初期は LNG メインとして運用するも徐々に合成メタンを増やしていき、最終的にはアンモニア主体のカーボンフリーな設備に転用できる可能性がある)

添付「CN(カーボンニュートラル)実現 CGS(Co-Generation System)」を御参照
(本件については特許出願予定)

資料はこちらよりご覧ください(新しくタブが表示されます)